躓き石の小判と山椒太夫
どんな伝承か
大野に伝わる山椒太夫の出世譚である。もとは山椒の皮を買い集めては丹後まで運ぶ、暮らし向きの乏しい行商人だったという。丹後との行き来には七廻八峠を越えるのだが、どういうわけか毎度きまって同じ石に足をとられる。気になった太夫がその石を掘り返してみると、地中から小判が出てきた。この思いがけない富で身代を築き、生まれ在所の土地をことごとく買い占めて長者と呼ばれるようになる。のちに住まいを丹後の由良へ移し、三つの庄を力ずくで支配下に置いたことから、三庄太夫の名でも呼ばれたと語り継がれている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第8巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第8巻』所収の「文化叙事伝説」および「自然説明伝説」全133話(滋賀・京都・兵庫=近畿)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。