蝮とワラビのご恩
どんな伝承か
むかし、蝮がお釈迦さまに噛みついて逃げ、ツボイ(めひしば)の芽に刺さって動けなくなった。そこへワラビが伸びてきて腹を持ち上げ、助けてくれた。蝮はお釈迦さまにひどく咎められるところを、ワラビに助けてもらったのだという。それゆえ金丸の神主のところへ行き、「天竺てんのところむし、わらびのご恩を忘れたか」と三度唱えてもらえば、どんな蝮に噛まれてもたちどころに治る、本当に治るのだといわれる。また涅槃団子を山へ持っていくと、蝮はお釈迦さまの慈眼で人を噛まないとも伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
鹿島町史 通史・民俗編――伝説(鹿島町(編)・鹿島町史・自治体史(民俗))
『鹿島町史 通史・民俗編』所収の伝説。石川県鹿島町(能登・現中能登町、石動山麓と邑知地溝帯)に伝わる自然・信仰・歴史伝説を採録する。