山姥とおじいさん
どんな伝承か
あるところに、おじいさんが一人で住んでいた。そこへどこからともなくおばあさんが来て、いっしょに暮らしはじめた。おばあさんは食べ物を沢山食べずによく働く。不思議に思ったおじいさんは、遠くの山へ仕事に行くと言って家の中にかくれ、様子をうかがった。するとおばあさんは正体をあらわし、口が耳までさけた大女の山姥となって、大釜いっぱいの飯を握っては食べ、みんな食べてしまった。驚いて声を出したおじいさんは見つかり、タライに押し入れられて山奥へ運ばれる。途中、頭上にウツギの木と藤のつるがからみついたのでつかまると、山姥は気づかず行ってしまい助かった。それからは四月八日にウツギと藤つるを軒にさすようになった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史・自治体史(民俗))
『騎西町史 民俗編』第9章所収の伝説・昔話・妖怪。埼玉県騎西町(現加須市)に伝わる口承を採録する。