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龍の彫り物に水をかけた雷電さまの雨乞い

所在地埼玉県加須市上崎(雷電神社)
年代昭和のはじめ
登場松井庫之助、村人、話者
出典騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪

どんな伝承か

上崎の雷電神社は旧村の鎮守で、古くから雨乞いの神事が伝わっていた。昭和のはじめ、雨の降らない真夏が長く続き、陸稲などが枯れかけた年があった。氏子総代らが話し合って雨乞いをすることになり、耕地の家から一人ずつ雷電さまに集まって、神前に酒や魚、野菜を供え、神主の祝詞とともに祈った。続いて耕地ごとに褌一つで神社東の御神池をさらい、近くの五の神用水で身を清めると、拝殿の梁に彫られた龍に井戸の水をかけた。すると空がにわかに曇って雷鳴がとどろき、大粒の雨がおよそ二時間降り続いた。人々は雷電さまのご利益だと喜び、お礼参りが後を絶たなかったという。

原典より

大きな雷鳴と同時に、大粒の雨が降りだし、約二時間、篠つく雨が降りつづきました。—— 騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史)

『騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪』は、騎西町が編んだ町史民俗編のうち、方言一覧の末尾と第9章「伝説・昔話」を収めたものである。調査協力委員や地域の老人クラブを通じて集めた二十八話で、久伊豆明神(玉敷神社)の獅子、雷電社の雨乞い、和尚の説話、いぼとり地蔵、入定塚、念仏橋、狐やムジナに化かされた話などを、話者名や郷土誌の出典を添えて載せる。章のはじめに伝説と昔話の違いを述べ、神社・寺堂・塚と橋・行事のいわれ・妖怪談の五節に分ける。

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