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丸池で背に負ぶさったムジナ

所在地埼玉県加須市上種足(丸池)
年代伝承
登場吉田定次郎、宮永宗一郎、里人、砂っぱと呼ばれる家の当代(ムジナを捕えた主人はその数代前)、話者
出典騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪

どんな伝承か

上種足の榎戸の十字路から東へ三百メートルほど行った宝性院不動寺の墓地の脇、柳の大木のそばに、丸池と呼ばれる三角形の大きな池があった。葦やマコモが茂る寂しい所で、夜に通ると藪の中からブッチャリテー、ブッチャリテーと不気味な声がし、毎晩続くので夜は人通りが絶えた。そこで砂っぱと呼ばれる家の主人が、生け捕りにしてやろうと、しぐれの晩に麻縄を持って出かけ、負ぶってやるから出てこいと声の方へ背を向けて待った。背中に何かがのしかかった途端に縄で縛りつけて家へ戻ると、大きなムジナだった。主人は餌を与え、二度と人を困らせるなと諭して放してやると、それきり声はやんだという。

原典より

夜になって、池の端をとおると、ヤブの中から、「ブッチャリテー、ブッチャリテー」と無気味な叫び声が聞こえます。—— 騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪(騎西町(編)・騎西町史)

『騎西町史 民俗編――伝説・昔話・妖怪』は、騎西町が編んだ町史民俗編のうち、方言一覧の末尾と第9章「伝説・昔話」を収めたものである。調査協力委員や地域の老人クラブを通じて集めた二十八話で、久伊豆明神(玉敷神社)の獅子、雷電社の雨乞い、和尚の説話、いぼとり地蔵、入定塚、念仏橋、狐やムジナに化かされた話などを、話者名や郷土誌の出典を添えて載せる。章のはじめに伝説と昔話の違いを述べ、神社・寺堂・塚と橋・行事のいわれ・妖怪談の五節に分ける。

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