藪を移る狐の提灯行列
どんな伝承か
狐が、それまで棲みついていた藪から別の藪へ移るのは日暮れ時と決まっていた。その折には昔の祝儀の行列さながらに提灯の灯が幾つも連なって見えるもので、語り手も子供の時分に一度これを目にしており、まことに見事な眺めであったという。ただし、その行列はいくら追いかけても決して追いつけないものだと言い伝えられていた。草加市新善町の、明治三十年生まれの話者が語った狐火の話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
草加市史 民俗編――伝説(草加市(編)・草加市史・自治体史(民俗))
『草加市史 民俗編』所収の伝説。埼玉県草加市に伝わる地名・塚・神社・地蔵・狐狸の伝説を採録する。