顔から離れなくなった鬼の面
どんな伝承か
河内町に伝わる昔話。仲のよくない嫁と姑がいた。ある日、嫁は姑を怖がらせてやろうと鬼の面をかぶって姿を見せる。ところが信心深く肝の据わった姑は、呑むなら呑め噛むなら噛めと言い放ち、少しも動じなかった。当てが外れた嫁が面を外そうとすると、罰が当たったものか、どうやっても顔から離れない。困り果てて寺の僧に祈禱してもらい、ようやく取れたという。その面は肉付きの面と呼ばれ、どこかに残っていたと語り伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
河内町史 民俗編――昔話・伝説(河内町(編)・河内町史・自治体史(民俗))
『河内町史 柑橘・民俗編』所収の昔話・伝説。熊本県河内町(現熊本市)に伝わる三十八話の口承を採録する。