番町の七不思議に数えられた狸囃子
どんな伝承か
タヌキバヤシ、すなわち狸囃子は、深夜にどこからともなく太鼓の音が聞こえてくる怪をいう。東京では番町の七不思議のひとつに数えられ、今でもこの音を耳にして不思議がる者がいる。東京で聞かれるものは地神楽の馬鹿囃子に近い調子で、加賀金沢のそれには笛が加わるというが、土地で何と呼ばれているかは分からない。山の中で同じような音を聞く例もあり、そちらは山神楽とか天狗囃子などと呼ばれ、御神楽獄という山の名もここから来ている。柳田國男が化け物の名を集めた妖怪名彙のうち、音による怪を代表する一項である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪談義(柳田國男選集 五巻)(柳田國男・柳田國男・妖怪学・昭和(民俗学))
柳田國男の妖怪研究を集めた『妖怪談義』(選集五巻)。