抱くと離れぬ一本足のコナキジジ
どんな伝承か
阿波の山あいの村々では、山奥にコナキジジという物がいると言い伝えた。姿は爺だというのに、泣き声は赤ん坊そっくりである。赤子に化けて山中で泣いているという話もあるが、これは後から作られたものらしい。かわいそうに思って抱き上げると急に重くなり、振りほどこうとしても離れず、しまいには抱いた者の命まで取るという。木屋平の村で子どもをおどすときに言うゴギャ啼キも同じ物を指すらしく、ゴギャゴギャと啼いて山をうろつく一本足で、これが啼くと地震があるとも語られた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
妖怪談義(柳田國男選集 五巻)(柳田國男・柳田國男・妖怪学・昭和(民俗学))
柳田國男の妖怪研究を集めた『妖怪談義』(選集五巻)。