桜井の頭屋の吉野川禊と小石
どんな伝承か
奈良県磯城郡桜井町下の宮座では、頭屋は祭りの七日前に、前の頭屋から引き継いだ小石三個を持ち、徒歩で吉野郡上市の大名持神社へ参る。小石を神前に返納したのち、吉野川で禊をし、その際にそこの小石三個を拾って帰る。持ち帰った石のうち一つは頭屋の仮宮に祭り、一つは風呂に入れて頭屋の家族が身を清め、残る一つは頭屋渡しの儀式に用いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本民俗学大系 第8巻――信仰と民俗(原田敏明・池上廣正・平山敏治郎・堀一郎ほか・日本民俗学大系・昭和(民俗学))
『日本民俗学大系 第8巻 信仰と民俗』。原田敏明・池上廣正・平山敏治郎・堀一郎らによる十論考からなる日本民間信仰の総合的研究。原田敏明「総説」は信仰と民俗、宗教の起原(スペンサーらの学説・アニミズム)、村の信仰と都会の宗教、シャマニズムを論じる。池上廣正「霊と神の種類とあらわれ方」は神の種類(名社大社の祭る神・雑神)、神のあらわれ方、霊の種類(人霊・自然霊)・霊威、農と神・田植えの儀礼を扱う。