稲に足を取られて討たれた大将の祟り
どんな伝承か
花常では津島祭りの日に、子供たちが「天下泰平・五穀豊穣・うんか送り」と書いた幟を持ち、大人たちは松明を掲げて田の道を練り歩いた。これには謂れがある。源平の戦いのころ、平家の大将がこのあたりを馬で逃げていく途中、馬の脚が田の稲に取られ、馬もろとも田の中に倒れてしまった。そこを源氏の兵に追いつかれ、首をはねられる羽目になったという。その大将の霊がのちのち稲に害を与えたので、里の者が相談してこの行事をはじめたのだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信(大治町(編)・大治町民俗誌・自治体史(民俗))
『大治町民俗誌 下』第五〜八節所収の霊と神・怪異・俗信・民間療法。愛知県海部郡大治町に伝わる心意現象を採録する。