裏に巣を作った狐を犬のように飼う
どんな伝承か
大治のあたりではキツネが人に憑く話がどの大字でも語られ、憑かれたら僧に祓い経を上げてもらうものとされていた。西条ではキツネがよく女に化けたともいい、化けギツネと見破ったときの言い方まで伝わっている。だが、どのキツネも人に悪さをするわけではない。西条では、自分の家の裏手に巣を作っているキツネがあれば、餌をやって飼いならし、犬と同じように可愛がる者もいたという。恐れて追い払うばかりが付き合い方ではなかったわけである。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
大治町民俗誌 下――霊と神・怪異・俗信(大治町(編)・大治町民俗誌・自治体史(民俗))
『大治町民俗誌 下』第五〜八節所収の霊と神・怪異・俗信・民間療法。愛知県海部郡大治町に伝わる心意現象を採録する。