地名に残る雨乞いの千駄焚き
どんな伝承か
雨乞いには何十通りもの方法があったが、その最後の手段の一つが千駄焚きだった。村の一軒ごとに薪を一束ずつ持ち寄り、山の頂や原、祭場に集まって大きな火を焚くのである。東京の千駄ヶ谷という地名も、この行事の名残りだとされている。ただ空を仰いで祈るよりはいくらか理に適っているという説もあり、それは大きな火事のあとや激しい戦のあとにはよく雨が降った、という経験にもとづくものらしい。なぜ雨乞いに火を焚いたのかについては柳田國男の「千駄焚き」や『火の昔』に譲る、と著者は記している。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。