夫が渋谷の庭に植えた桜の木
どんな伝承か
マリブキャニオンを車で走り、丘の上の自宅へ通じる道に入ると、低く垂れ下がった桜の枝が車の屋根をかすめた。私は桜が大好きだ。スティーブと離婚する前、日本に住んでいた頃を思い出す。私たちは東京の渋谷の住宅街に住んでおり、日本を愛した彼はある日桜の木を買ってきて庭に植えた。彼は日本で暮らし働きたがり、私は仕事の場のあるアメリカに住みたかった。話し合いの末に別居し、やがて別れたが、一人娘のサチを育てながら友人関係を保った。
原典より
ある日、彼は桜の木を買ってきて庭に植えたのだ。—— アウト・オン・ア・リム (Out on a Limb)(シャーリー・マクレーン (Shirley MacLaine)・1986年(昭和61年)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
アウト・オン・ア・リム (Out on a Limb)(シャーリー・マクレーン (Shirley MacLaine)・1986年(昭和61年))
『アウト・オン・ア・リム』は、アメリカの女優シャーリー・マクレーンが四十代初めの体験を記した自伝的な手記で、山川紘矢・山川亜希子が訳した。英国の政治家ゲリーとの恋と並行し、ストックホルムとマリブでの霊媒を通じた精霊との対話、前世や宇宙人をめぐる読書、友人デイビッドとのペルー・アンデスへの旅を描く。二十六の章からなり、巻頭に一九八六年四月付の「日本の読者の皆様へ」、巻末に同年一月付の訳者あとがき、後年の訳書を含む推薦書目、著者紹介を置く。