オッカドボウの魔よけ人形
どんな伝承か
関東各地でオッカドボウ、門の道神、門入道などとよばれるのは、目鼻を刻みこんだかんたんな魔よけ用の木の人形である。これは正月に母屋の入り口などに立てる男女一対の呪物であった。神奈川県足柄上郡の三保村、現在の山北町あたりでは、二〇日の風にあててはならぬといって、正月一九日の夜に炉で燃したという。門口に掲げる魔よけには、ほかにも自分の手型を貼るもの、フグを軒先に吊るすもの、猿の手首を柱に打ちつけるものなど各地にさまざまな例があり、いずれも家の入り口で災いを防ごうとする呪物である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代の迷信(今野圓輔・今野圓輔・民俗学・昭和(高度成長期))
民俗学者・今野圓輔が高度成長期の日本に残る迷信を社会派ルポとして告発・分析した一冊。序章では、静岡県掛川市で異性双生児を畜生腹と恥じた母親の母子心中事件、青森県三本木市でキツネ落としと称して女を火あぶりにした殺人事件など、迷信が現代も殺人・心中を生む『黒い習俗』を突きつける。