宮城県の246号国道山北付近にある「魔のトンネル」についての話
どんな伝承か
二四六号国道の山北辺りには「魔のトンネル」と呼ばれる場所があるという。あるとき、親類の法事に向かっていた東京の一家の車がこのトンネルで衝突し、両親は即死したが、子どもだけが奇跡的に助かった。孤児となった子は親類に引き取られ、叔父夫妻に育てられた。その年の七月、新盆に花束を持って三人でトンネル付近を訪れた際、再び車が衝突し、子どもは花束を握りしめたまま叔父夫妻ともども亡くなったと伝わる。それ以来このトンネルは「魔のトンネル」と呼ばれ、ドライバーたちに恐れられているという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 偽汽車(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和〜平成)
松谷みよ子『現代民話考 ― 偽汽車』を小話単位で全525話収録。汽車・船・自動車などの乗り物にまつわる現代の民話・怪談を全国から採集。狐狸が汽車に化ける偽汽車、船幽霊、タクシーに乗る幽霊などを地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明359話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。