松江の差別待遇事件
どんな伝承か
昭和二十七年に松江地方法務局の人権擁護課が扱った「差別待遇事件」の概要はこうである。申告者Aには年頃の子が三名あったが、その縁談が前後十数回にわたって破談になった。理由は「明るくすれば嫁をやる」、すなわち狐持ちでないと証明できれば結婚してよい、というものであった。調べると、AはBに田を渡すことになっていたが、登記もされぬまま二十年もたっており、両家は仲が悪く妬み合っていた。そこからBが、A家は狐持ちの疑いがあると言いふらし、縁談を妨害したのである。担当官はAには近所づきあいを円満にするよう勧め、Bには新憲法のもとでは人権侵犯であり刑法上の問題にもなると伝えた。その後Aの結婚は成立し、御礼に来て、この事件は一応終わった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗・近代〜現代(民俗研究))
淫祠(みだらなる神仏・エロ教団の実態・はだか弁天/くすぐり弁天/おめこ大黒など性的み仏)、道祖神信仰と金精さまの地方色、邪教・新興宗教(璽光尊・殺人教ほか)、SEXに関する異妖迷信、妖術・忍術・魔術、憑霊現象と特殊家系(憑きもの筋)、心霊術・読心術・催眠術、妖婚、妖異性愛風俗まで、日本の性と妖異の民俗を網羅。