水口の札と男茎形をまつる春県祭
どんな伝承か
『尾張地名考』は、田県神社の祭を春県祭として書き留めている。祭は正月十五日に行われ、その前日には久保寺で桝年殻の札を刷って村じゅうに配り、各戸がそれを田の水口にまつったという。あわせて男茎の形をこしらえ、祭日の供えとした。記録によれば、二尺ほどの人形の座像に直垂を着せて太刀を佩かせ、一尺八寸ほどの朱塗りの木製男根を添えたものを、若者が二、三人でかつぐ。大声で囃しながら路地をおかしく練り歩き、神を慰めたとある。水口祭に使う神札を近隣の農家へ配る古い形が、ここから読み取れる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
講座日本風俗史別巻 妖異風俗((講座日本風俗史 別巻)・日本風俗史・民俗・近代〜現代(民俗研究))
淫祠(みだらなる神仏・エロ教団の実態・はだか弁天/くすぐり弁天/おめこ大黒など性的み仏)、道祖神信仰と金精さまの地方色、邪教・新興宗教(璽光尊・殺人教ほか)、SEXに関する異妖迷信、妖術・忍術・魔術、憑霊現象と特殊家系(憑きもの筋)、心霊術・読心術・催眠術、妖婚、妖異性愛風俗まで、日本の性と妖異の民俗を網羅。