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小龍の発見と手紙

所在地高知県高知市蓮池町
登場河田小龍、物語の主人公とされる土佐の画家
出典奇談全集 現代篇

どんな伝承か

年の暮れ、絵師小龍は暮らしの金に窮していた。二十七日、借りをどうするかと迫る女房に財布ぐるみ渡してしまい、翌日知人二軒を訪ねても留守で、その日から家を出なくなった。大晦日の朝、彼は何を思い出したのか唐紙の半折を二つ切りにしたのを展べて墨を磨り出し、昼には一枚の絵を描き上げた。その下に、伊予にいるという坊主から「お馬に渡してくれ」と託された手紙をつけ、金のことを書いてある屛風の上を中心にべたべたと貼りつけた。午後、掛け取りに来た米屋の亭主が屛風の前へにじり寄って読みだし、面白がって同じものを描いてくれと頼み、一円で買うことになった。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

奇談全集 現代篇(田中貢太郎・奇談全集・大正~昭和初期(推定))

本書『奇談全集 現代篇』は、田中貢太郎による幕末から昭和初期にかけての日本各地の怪談・奇談を集成した作品である。明治維新期の松木事件から関東の連続殺人鬼事件まで、実地取材に基づく歴史的事件の記録と、民間に伝わる幽霊譚・怪異現象が混在している。特徴は、単なる怪談の創作ではなく、実在の地名・人物・事件を背景に、社会的矛盾や人間の怨恨が生み出す超自然現象を描く点にある。

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