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棟割長屋を毎夜通る草履の音

所在地東京都荒川区日暮里
年代現代
登場赤羽末吉
出典現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話

どんな伝承か

大正の初め、語り手が小学一年生のころの話。伯母が持つ棟割長屋の差配を母がしていた。隣はしじみ売り、その隣は飾り職人、向かいは羽子板の押絵職人と、貧しい住人ばかりで、差配役の一家も父に定職がなく暮らしは苦しかった。長屋の奥の端に住む酒飲みの男が、病んだ妻を医者にも見せず、死ぬと空樽に入れて荷車で焼き場へ運んだ。やがて残された幼子二人が夜ごと母ちゃんが来たと騒ぎ、家の前の通りをちびた草履を引きずる音が毎晩過ぎるようになった。近所で僧を招き供養すると、音は止んだ。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)

松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。

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