庭をのぞきに来た水死の同級生
どんな伝承か
小学五年の夏休み、学校から同級生が田舎で行方不明になったと連絡があり、父兄たちが見舞いに行くのに子どもたちもついていった。その家は医者で庭が広く、暮れかかった庭で石けりをしていると、薄暗がりに太った男の子が立っている。半ズボンに青と白の縞のシャツ姿で、こちらを見たり道の方へ行ったりしていたが、誰も声はかけなかった。しばらくして、行方不明の子が海辺で高波にさらわれ、水死体で上がったと知らされる。何日も水に浸かって膨れ上がり、決め手はその半ズボンと縞のシャツだったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。