桑津
どんな伝承か
昭和十五年頃、大阪市東住吉区桑津での話。大学薬学部の学生であったまた従兄が大阪へ遊びに来て、帰ってから半月余りのちに腸チフスに感染し、続いて母親と妹も相前後して発病した。連絡があってから十日ほど経った日、家の者が茶の間で話していると、玄関に郵便物が投げ込まれたようなドサッという音がした。出てみたが郵便物は何もなく、人の姿もない。不審に思っていると、間もなく死亡を知らせる電報が届いたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話(松谷みよ子・民話・口承文芸・昭和)
松谷みよ子『現代民話考 ― 死の知らせ・あの世へ行った話』を小話単位で全699話収録。死の知らせ・予兆、あの世(地獄・極楽)へ行った話、死者からのサイン、生まれかわりなど、生死とあの世にまつわる現代の民話を全国から採集し地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明606話・市区町村判明489話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。