例十一=生駒山へ来た天狗
どんな伝承か
大和郡山町の長島金三郎が紀伊田辺の南方熊楠に語った経験談。明治七年、十四歳のとき彼は生駒山の寺に預けられていた。同寺では毎年四月一日に大法会があり護摩を修し、各地から参詣の士女が群集した。大和吉野郡天川村洞川の寺から来る前鬼和尚が、小僧たちに乞われて法会に天狗を連れて来た。前年は裏の大松に子供の姿の天狗が、翌年は和尚が仏衣の袖越しに見させると、護摩壇の辺に頭は坊主で女性らしく僧衣を着た天狗が充満していたという。
原典より
大和郡山町の長島金三郎と云ふ人が、紀伊田辺の南方熊楠氏に話した自身の経験談である。—— 幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
幽冥界研究資料 第二巻 靈怪談淵(岡田蒼溟・幽冥界研究・怪談・大正〜昭和(戦前))