黄色いパラソルの女
どんな伝承か
ある雨の晩、杉並まで客を乗せて帰りがけ、暗いルームライトの下で走行表にメモしていると、気配を感じて顔を上げた。目の前に髪をふり乱した女がガラス窓に顔を押しつけ、何か言っている。仰天して走り出し、五分ほど行くと先ほどと同じ感じのロータリーにさしかかった。曲がりかけの途中に人が立って合図しており、車をとめようとした瞬間、その女が黄色いパラソルと白いレインコートの、先ほどと全く同じ顔だと気づいた。女は車に向かってニヤリと笑った。二、三キロは離れていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。