会計簿の整理に
どんな伝承か
五島の岐宿での話。借金の貸借関係が不明なままだったため、その未亡人が夫の墓へ行ってこのことをくどいたところ、亡夫は幽霊となって家に帰り、昼は納戸に隠れ、夜のあいだに出て会計簿の整理をしたという。借主に会って談判までしてくれたそうである。同じ岐宿のI氏は九歳で父に死別し、芝居を見る銭ももらえぬのを父の墓で嘆いたところ、墓から白雲のようなものが出て父の姿になり、家までついて帰って毎晩いっしょに寝てくれたが、その身体は冷たかったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。