沖縄の人魂
どんな伝承か
昔、久志間切東江村に仲のよい夫婦がいた。夫は妻を迎えに途中まで行き、戯れに顔を隠して他の男のように装い、女に迫る振りをした。女は夫恋しさに道を急いでおり、振り切って走ってもなお迫ってくるので、思わずかんざしを抜いて男を刺し殺した。急いで家に入ると夫はおらず、隣人に聞けば迎えに出たという。先の場所へ戻って男の顔を見ると、それは愛する夫だった。女は狂わんばかりに嘆き、同じかんざしで自らののどを突いて死んだ。今も東江に見える怪火はこの無念の炎だと伝わる。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本怪談集 幽霊篇(今野圓輔・今野圓輔・日本怪談集・昭和(怪談集成))
日本各地の幽霊・人魂・生霊の実話怪談を十章+幽霊外伝に分類して集成する。