藤原
どんな伝承か
私の子供が神奈川へ婿に行き、マサミチというかわいい男の子ができたが、その子はちょうど半年で死んでしまった。それから一年半ほどたった頃、婿に行った子のおばあさんが急に死んだ。その前、わたしは変な夢を見た。とても広い道を行列がぞろぞろ行き、位牌を持つ神奈川のおかあさんと、線香を持つ自分がいる。道が二つに分かれた大きな石のところで行列が消え、のぞくと滝が流れ、向こうは汚なげな湖のようで、砂浜を白いものをかぶった者が一人行く。小さなものが出てきて二人で行くので見ると、それはマサミチで、こちらへ手を振り、おばあさんらしい人の手をとって消えた。その朝、おばあちゃんが昨日の朝死んだという電話がかかってきた。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂(松谷みよ子・現代民話考・昭和50年代~60年代(推定))
松谷みよ子『現代民話考 4 夢の知らせ・火の玉・ぬけ出した魂』を小話単位で全513話収録。夢のお告げ・予知夢、火の玉、ぬけ出した魂(離魂)など、心と生死の境にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明482話・市区町村判明386話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。