怪異の記録
どんな伝承か
大阪のある工場で一九九一年、不思議な事件が起こった。ミシンが勝手に動きだし、ビデオが勝手に切り替わり、電話は入れても入れても使えなくなって七五台を入れ替え、ファックスも八台取り替えた。みな壊れてしまうのである。やがてぼやが発生し、工場は閉鎖された。ぼやは五回続き、ついに丸焼けとなったが、そのときすでに電気は止めてあった。幽霊のしわざかと騒ぐ声もあったが、雷ほどの電圧にあたる一六〇万ボルトの電気がぱっぱっと流れていることが判った。調べた大槻義彦教授によれば高周波の電波が発生しているという。近隣で異変が起きたのはこの工場一か所だけだった。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。