明治三〇年、大阪駅で数名の紳士が切符を持たずに入ろう
どんな伝承か
明治三〇年、大阪駅で数名の紳士が切符を持たずに入ろうとした。改札係が入場票がなければ入れないと言うと、一等切符を持った紳士は、いいよ、あとで駅長に話すと無視しようとした。連れの紳士は、あの人は大阪控訴院の院長で、われわれは裁判官だと脅した。しかし改札係は断固として断り、そのうちの一人はついにブタ箱に入れられ、裁判官の負けとなった。この一件以来、入場券が生まれ、料金の半分は沿線の養護施設などに寄附することとなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。