墓地跡に建った大阪停車場
どんな伝承か
大阪の停車場は、はじめ堂島浜通りに置く計画だった。ところが町のまんなかへ駅を作るなという反対の声が上がり、結局は曽根崎村梅田の、墓地の跡地に建てられることになった。そのため大阪駅は今も通称として梅田駅と呼ばれる。駅を尋ねる旅人が大阪駅はどこかと聞けば梅田だと返され、いや大阪駅だと言えばだから梅田だと押し返される、という問答が繰り返されるという。鉄道を町から遠ざけようとした各地の忌避伝説とならべて収められた一話である。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 12 写真の怪・文明開化(松谷みよ子・現代民話考・1990年代初期(平成初期))
松谷みよ子『現代民話考 12 写真の怪・文明開化』を小話単位で全550話収録。心霊写真など写真の怪と、文明開化期の怪異にまつわる現代の民話を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明496話・市区町村判明377話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。