あの昔はな、そうれんっていうてな人が亡くなったらみん
どんな伝承か
三好郡三加茂町(現東みよし町)に伝わる、狸の葬式の話。人が亡くなると近所や親戚の者が集まり、めいめい何かを持ち、あるいは花一本を手に列をつくって、高島の河原の近くにあった火葬場まで「そうれん、そうれん」と呼びながら遺体を送った。火葬場の近くでもう一度拝んでから帰るのが習わしだった。狸はその様子を昼間に見ていて、葬式のあった晩や次の晩に、長い列をつくって歩いたという。それを見た人があると伝わる。話者の祖母も子どもの頃、そうした葬送を見ていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 11 狸・むじな(松谷みよ子・現代民話考・1970年代~1980年代)
松谷みよ子『現代民話考 11 狸・むじな』を小話単位で全376話収録。狸・むじなにまつわる現代の民話・怪異譚(化かし・化け)を全国から採集し収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明372話・市区町村判明317話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。