天狗の木を切って崩れた炭焼き窯
どんな伝承か
東京都奥多摩町の十二天付近に伝わる天狗の祟りの話。ある炭焼き職人(三十七、八年前)が変わった木に気づかず切って炭焼き窯にくべたところ、翌朝には窯の天井が落ち、積んでおいた薪も崩されていた。信心する人に見てもらうと、天狗が木を切られて怒ったのだと言われ、以来この場所に入る際は酒・塩・米を供える習わしができたという。話者で十二天の所有者である笛田峰一郎は、今は人が寄りつかず祟りも聞かないと語っている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。