川で手の甲を焼いたブナガヤ火
どんな伝承か
喜如嘉の屋号泉屋の次男、前田賢二郎が八歳のときのこと。屋号蔵下小の裏手を流れる川へ漁に出かけたところ、突然左手の甲にブナガヤ火をつけられて戻ってきた。見る間に赤く水ぶくれになったので、母親が左馬翁を招いて診せると、ブナガヤの手を踏んだのだろうと言われ、呪文を唱えて厄を払ってもらった。すると翌日には腫れが引き、じきに治ったという。この話は実妹の平良ハツが人前で証言し、録音にも残されている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
現代民話考 1 河童・天狗・神かくし(松谷みよ子・現代民話考・1970年代)
松谷みよ子『現代民話考 1 河童・天狗・神かくし』を小話単位で全532話収録。河童・天狗・神かくしにまつわる現代の民話・怪異譚を全国から採集し、地域・話者つきで収録する。各話に採集地(都道府県・市区町村)と話者・回答者を可能な範囲で付す(県判明530話・市区町村判明477話、戦地や場所不明の話を含む)。原典は読者からの投稿・採訪に基づく現代民話の集成。