大凶の時に窮民が食を乞うたが構われず千人壷に飛び込んで餓死した
どんな伝承か
和歌山県日高郡、南部町から上南部の方へ行く途中にある八町田圃という場所には千人壷と呼ばれる窪地があり、そこから火の玉が飛ぶという。昔、大凶作の年に南部川の奥から出てきた窮民たちがこのあたりで食を乞うたが、誰も構ってやらなかったため、彼らは千人壷へ飛び込んで餓死してしまった。その亡者たちの霊が陰火となって、今もあたりを飛び回っているのだと伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。