伊勢参詣で神宮の素朴さを我が牛小屋にも劣ると大言した長者が
どんな伝承か
高知県吾川郡長浜町の宇賀長者の屋敷跡には「朝日てる夕日輝く萩の本に小判千両漆七桶」の歌が伝わり、浦戸南浜には長者の糠塚があるという。この長者は伊勢大神宮に参詣し、その宮居が素朴なのに驚いて、我が牛小屋にも過ぎぬと大言した。帰途、長浜の東方五里の手結山に着くと我が家の方に大火が見えたが、今帰っても間に合わぬといって裾をまくり尻を炙った。家はことごとく焼失し、長者はついに悶死したという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説名彙(柳田国男・日本放送協会・昭和25年刊)
柳田国男・日本放送協会編『日本伝説名彙』を全650話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。