代官に化けたムジナが残した色紙
どんな伝承か
市原市月出の中村家は代々太郎左衛門を名のる名主の家柄で、仏壇にムジナの色紙を伝えている。この地方ではタヌキをムジナと呼ぶ。色紙には、この宿は常磐の松の幾千世を重ねて住めや鶴の毛衣、と書かれているという。ある年、村を巡視した代官の一行が名主の家で接待を受けたが、どうにも落ち着かないようすで、記念にと一枚の色紙を残して次の村へ発っていった。ところが間もなく、また代官の一行が訪れる。名主が不審に思って先の話をすると、あれはムジナの仕業だということになり、犬を放って追わせ、化けの皮をはがしたという。
原典より
市原市月出の中村幸法氏の家は、代々太郎左衛門という名主の家柄で、仏壇にムジナの色紙を保存している。—— 房総の年輪 より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
房総の年輪
編『房総の年輪』を全93話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。