19-2. 南瓜に化けた怪猫
どんな伝承か
南伊豆、子の浦のある漁村での話。鰹の漁期になると船主の五兵衛は網元の加助の家へ泊まり込み、荒くれ男たちを指図して漁をした。ある年、毎晩鰹が盗まれて女中が疑われたが、夜通し見張った五兵衛は、犬ほどもある大猫が魚をくわえて行くのを見た。猫はその後も執念を残し、五兵衛が泊まる船底へ現れて、船頭の太吉に船板で頭を割られて死んだ。翌年、加助の家の裏の畑に、種を蒔いた覚えのない南瓜が異様に早く実った。掘ってみると、猫の死骸の牙をむいた口から太い南瓜のつるが出ていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本の妖怪伝説(小笠好恵・昭和中期~後期(推定))