因幡鳥取の狐の難産
どんな伝承か
三十年前(明治頃)、因幡鳥取市での話。市中で有名な産婆が駕籠で迎えられ、一里ほど郊外の立派な家へ向かった。非常な難産であったがようやく済み、山を下り野を行くような感じで再び駕籠で送り帰された。翌朝、戸の外に見事な雉子が二羽、次の朝は鳩や鶉など、鳥ばかりの贈り物が一月近くも毎朝続いた。産婦の家がどう考えてもありそうに思われなかったため、狐の家に相違ないという評判が立ったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第4巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第4巻』を全822話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。