おかた送りと関国経の奥方の亡魂
どんな伝承か
天龍川の中流から下流にかけて、二月と十二月の八日、暖気の神を送ると称して鉦太鼓で藁人形を村境や流れの岸まで送る風習があった。もとは八日の節日だけでなく、疫病蔓延の兆しがあれば臨時にも人形を送った。伊那南部の山村では人形は三つで、土地によってはこれを「おかた送り」とも呼ぶ。オカタは上流の夫人の意で、ここでは和知野城の最後の城主関国経の奥方おまんの方と、その子息、及び二人を殺害した瘤の惣十郎という下郎の人形だと伝えたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第2巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第2巻』を全331話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。