夕顔に赤い花
どんな伝承か
大河内の目の神様が坂部へ来た帰り道、向方のある家に寄って「水を一杯飲ませてくれ」と頼んだが、その家は飲ませなかった。それ以来、向方で夕顔を作るときまって赤い花が咲くという。また、落ちのびてきたお万さまと長五郎が向方を通りかかったとき、庭に咲く夕顔の花を長五郎が欲しがると、それを聞いた百姓が出てきて母子を打ちすえた。お万さまは悲しんで「この家の来年の夕顔は赤くなる」と恨み、翌年の夏から真っ赤な夕顔が咲いたので、その家では夕顔を作らなくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
坂部民俗誌稿(長野県下伊那郡天竜村)――昔話・伝説(民俗誌稿)
『坂部民俗誌稿(長野県下伊那郡天竜村)』第十二章口頭伝承所収の昔話・伝説。南信州・天竜村坂部に伝わる口承を採録する。