火石に追われた放牛の崖飛び
どんな伝承か
天明三年(一七八三)三月、青ヶ島で起きた噴火被害の記録。三月九日夜、大きな地震の後に池の沢から火石が吹き上がり、島の家々を焼いた。火石が降り出して手の施しようがなくなったため、飼牛の綱を解いて放したところ、牛は苦しんで駆け回り、コシと呼ばれる外側の崖から飛び降りて死んだものが過半に及んだ。残った三十頭ほどは、岩陰の草を集めて養い続けられたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
定本柳田国男集 第1巻(柳田国男・定本柳田国男集)
柳田国男編『定本柳田国男集 第1巻』を全451話・伝説(1見出し=1話)単位で収録(緒言・序・名義・解説・和歌・注は除外/内包)。所在地(郡村区・社寺)を付して集成。