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秀郷・将門対面説話と卑少化

所在地茨城県坂東市岩井
年代平安中期(承平天慶の乱=935-940)の伝承、鎌倉〜室町に流布
登場平将門、俵藤太、藤原秀郷、小宰相、将門の妾、平貞盛、秀郷が与した将門の敵方
出典将門伝説——民衆の心に生きる英雄

どんな伝承か

秀郷が将門の館を訪ねた折の対面説話である。『吾妻鏡』は、秀郷が偽って門客に列すると称して陣中に入ったところ、将門は喜びのあまり梳っていた髪もそのままに烏帽子をかぶって現れたので、その軽率さを見た秀郷は誅すべき者と判断して退出し、ついにその首を取ったと記す。『将門純友東西軍記』では、将門は白衣のまま慌てて出迎え、椀飯を供したうえ食物を袴に落として自ら払い拭うありさまで、秀郷は天下を覆す器ではないと心中に疎んじ、下野へ帰って貞盛と談じたという。こうした将門卑少化の説話が長く流布した。

原典より

将門をしめたを竜王へはなし将門は、 新皇を名告ったのも束の間で、まもなく俵藤太秀郷と従兄弟の貞盛の連合軍に奇襲されて、奮戦のあげく矢に射られて死ぬ。—— 将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・(平将門伝説の研究書)) より引用
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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・(平将門伝説の研究書))

梶原正昭・矢代和夫『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』を、論考の節単位で全67事例として収録した研究書(地域伝説集ではない)。平安中期の平将門(承平天慶の乱)をめぐる伝説を、英雄の死と伝説の誕生(冥界・調伏・怨霊・首の怪異・七人の影武者・妙見信仰・石化)、落人たちの運命(将軍太郎良門・如蔵尼の堕地獄と救済・滝夜叉姫・桔梗塚の寵妃・後裔と将門遺跡)、将門伝説の展開(馬の文化・関東一円の分布圏・文芸化・首塚の祟りと再評価)として論じる。

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