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俵藤太物語の将門退治譚

所在地茨城県坂東市岩井
年代伝承(承平天慶の乱を素材、お伽草子)、天慶三年(940)
登場平将門、藤原秀郷、俵藤太、平貞盛、忠文、寵妃小宰相、女房時雨、浄蔵、平国香、僧・将門軍入洛の虚報を見抜き首の入洛を予言、将門に討たれた伯父・常陸大掾
出典将門伝説——民衆の心に生きる英雄

どんな伝承か

『俵藤太物語』によれば、将門は身長七尺に余り、五体はことごとく鉄で、左の眼に瞳が二つあり、同じ人体の影武者六人を常に身辺に従えていたので、誰も本体を見分けられなかった。秀郷は貞盛と示し合わせて単身相馬の館に赴き、辞を飾って将門に仕え、南の寝殿で寵妃小宰相を見染め、女房時雨の手引きで思いを遂げる。そして小宰相の口から、本体だけは日光や灯火に影を生じること、全身が鉄でもこめかみ一か所だけが生身であることを聞き出し、物陰から将門を射て討ち取った。都へ渡された首は獄門にかけられても眼が枯れず切歯したが、狂歌を詠まれると笑って瞑目したという。

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※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません

出典の文献について

将門伝説——民衆の心に生きる英雄(梶原正昭・矢代和夫・(平将門伝説の研究書))

梶原正昭・矢代和夫『将門伝説——民衆の心に生きる英雄』を、論考の節単位で全67事例として収録した研究書(地域伝説集ではない)。平安中期の平将門(承平天慶の乱)をめぐる伝説を、英雄の死と伝説の誕生(冥界・調伏・怨霊・首の怪異・七人の影武者・妙見信仰・石化)、落人たちの運命(将軍太郎良門・如蔵尼の堕地獄と救済・滝夜叉姫・桔梗塚の寵妃・後裔と将門遺跡)、将門伝説の展開(馬の文化・関東一円の分布圏・文芸化・首塚の祟りと再評価)として論じる。

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