片目の鰻
どんな伝承か
旧塩崎村滝沢には鰻池という姓の家が五軒ある。本家は鰻池伊三郎さんの家であるが、この家は昔、韮崎の上ノ山にあった。今でも上ノ山の長坂静一さんの家の東に、三間四方ほどの池がある。この池は昔飲料水に使われていたが、その中に年老いた大鰻が住んでいて、片目であったという。明治になって姓をつけるとき、伊三郎さんの先祖はこの神聖な池の名を取って鰻池とつけたと伝わる。鰻池姓は韮崎市にもう一軒あるが、これは関係がないという。話者は高柳福三。
原典より
旧塩崎村滝沢には、鰻池という姓が五軒ある。—— 韮崎市の民話伝説(昭和四十二年(1967)刊) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
韮崎市の民話伝説(昭和四十二年(1967)刊)
山梨県韮崎市(穴山・穂坂・清哲・神山・大草・藤井・竜岡・中田・円野ほか各町)に伝わる伝説・民話を、木/石/水/塚/坂・峠/山/谷・沢/屋敷跡・城址/祠堂/その他 の各部門に分類して集成する。武田信玄・勝頼ら甲斐武田氏や新府城にまつわる伝承、日本武尊・源為朝・弘法大師の旧跡、御神木や霊石・霊池の怪異、稲荷・地蔵・観音の霊験、狐狸むじな・河童・鬼の昔話など、韮崎の地に根ざした怪異・霊験・由来譚を地区つきで網羅する。