血を流したクンジ山のタブの木
どんな伝承か
上面縄の東、竿畑のあたり、集落から北へ二キロほどのクンジという山にタブの大木があった。舟を造ろうとして刃を入れたところ血が流れ出し、よく見れば木の股にいくつもの人の頭が載っていたという。人々はその木を譲り受ける代わりにその場所を祭ると誓い、以来ずっと拝み続けている。今は山田直義氏や稲留敬良氏らが祭祀を担い、つごもりの夜にもこの山へ参ってからでなければ年を取ることができないとされる。稲を刈れば必ず初穂を供え、その供物は小鳥さえついばまないと語られている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。