フチャギ由来
どんな伝承か
ものに迷わされて按司墓に入れられ、何も食べずにいる人がいた。そこへ辻の遊郭へ遊びに行く友だち二人が通りかかり、雨宿りに入り口へ隠れて話していると、いつのまにか後ろから、その人が二人の肩に手を置いた。手があまりに冷たいので幽霊ではないかと驚いた二人が飛び出すと、肩をつかまれたまま、その人も墓から引き出された。人間かと問うと、虫の声のような声で、ものに迷わされて按司墓に入れられ、何日も食べていないと答えたので、二人は両方から抱えて家まで連れて行った。家では、明日が四十九日という日で初七日の準備の餅を作っていたが、たいへん喜んでその餅をひきちぎり、赤豆をつけてフチャギというものを作った。それからフチャギができたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第15巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第15巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全185話(奄美・沖縄=南西諸島)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。