隠れ里
どんな伝承か
中福良の西に塚之越という丘陵があり、昔このあたり一帯は大森林であった。ここに隠れ権現が住んでいて、味噌を搗いたという大自然石があり、味噌石という字名はこれからついたという。昔、谷山八重という女が焼酎を商っていたが、時々上品な男が来て買い、代金は蔓につないだ銭で払った。この蔓銭は使うとき少し残しておくとまた元の数に増えて減らないので、八重は大変な金持ちになった。また喜入から来る塩売りも、森の中の立派なお宮で塩を全部買い取ってもらい蔓銭を受けた。そんなことが度重なって人に話してしまうと、その後はどうしてもそのお宮が見つからなくなったという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。