山奉行だけに実る社殿の蜜柑
どんな伝承か
池の河内の集落に山神の社殿があった。ある山奉行がここで休むと、目の前に美しい池が広がり、そのほとりの大きな蜜柑の木が枝もたわわに実をつけていた。奉行は蜜柑をちぎって持ち帰り、その後もたびたび立ち寄ったが、いつでも実があったという。ところが他の者が行ってみると、池も蜜柑も見当たらない。またある時、喜入の名主が帰りを急いでいると日が暮れ、雨も降り出したのでこの社殿に泊まった。翌朝目覚めると、わが家で寝ていたという。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。