観音を焼いた祟りで没落した仙亀嬢
どんな伝承か
志布志の村に仙亀嬢という評判の美人がいた。親たちは娘の名が上がるのを喜んでいたが、次第に思い上がるようになる。そのころ宝満寺に美しい観音像が安置され、たちまち評判を呼んで、志布志一の仙亀嬢とどちらが美しいかと争われるようになった。娘の評判を守ろうと考えた親たちは、観音像をひそかに持ち出して火にかけ、黒焦げにしてこれで安心と胸をなでおろした。ところが仏を焼いた祟りだろうか、一家には不幸が続き、娘も目が見えなくなって家は没落してしまう。それ以来、志布志には美人が生まれないと言い伝えられている。
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第14巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第14巻』所収の「文化叙事伝説」「自然説明伝説」全75話(熊本・宮崎・鹿児島=南九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。