炭焼小五郎
どんな伝承か
京に玉津姫という顔中に黒痣のある醜い姫がいた。良縁を祈ると夢に神が現れ、豊後へ下って三重の炭焼小五郎を探せと告げた。姫は十二人の侍女を伴って下るが、侍女は疲れ果てて淵に身を沈め、姫は一人山深く分け入って小五郎に出会う。姫が渡した小判を、小五郎はきんきら淵で鴨に投げつけて失い、あんな物は炭焼の釜にいくらでも転がっていると言った。事実、釜の周りには金の塊があり、小五郎は金山の主となって真名野長者と呼ばれた。神の告げでその淵に顔を洗った姫は美しくなり、二人の間に般若姫が生まれたが、姫は京へ上る舟で海嘯に遭って亡くなった。両親は内山に寺を建てて娘の菩提を弔ったという。
原典より
その頃、京の然る方に一人の姫君があつた。—— 日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承)) より引用地図で位置を見る
※伝承地の場所は必ずしも正確ではありません
出典の文献について
日本伝説大系 第13巻(日本伝説大系編集委員会・日本伝説大系(みずうみ書房)・現代(編纂)/伝承(口承))
『日本伝説大系 第13巻』所収の「文化叙事伝説」全35話(福岡・大分・佐賀・長崎=北九州)を、各話の伝承地(市町村〜字レベル)とともに収める。